臨床検査科(常勤5名、会計年度任用職員1名)



理念
 1.患者の立場に立ち、正確かつ迅速で精度の高いデータを提供します。
 2.業務の効率化と経費削減を図り、病院の健全経営に努めます。
 3.診療支援に努め、患者に貢献できるチーム医療を目指します。

部門紹介
 臨床検査とは、病気の診断や治療のために大切な検査のひとつであり、
 検診による病気の早期発見や予防にも重要な役割を果たしています。
 臨床検査技師が行う検査は次の二つに分けられます。
  〇検体検査部門…患者さんから採取した血液や尿、便などを検査します。
  〇生理検査部門…心電図や超音波など、患者さんの体を直接検査します。

 検査業務の他に、院内感染対策チーム(ICT)や栄養サポートチーム(NST)、各種委員会活動へ参画
 しています。最新の検査技術を学び地域医療に貢献できるようスタッフ一同努力し、時間内はもとよ
 り、夜間・休日の緊急検査体制を整え、日々の業務に取り組んでおります

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 臨床検査技師による検査結果の報告は、患者さんの今後の治療方針に直結するため、非常に責任ある
 業務です。時間外検査にも対応しますので、オールマイティーな幅広い知識が必要とされますが、
 それだけに大変やりがいを感じられる部門です。また、当院は各種研修会参加等のサポート体制も
 充実しており、スキルアップを目指すことができます。

検体検査部門
 血液や尿等の多くの検体には、蛋白質・脂質・電解質・酵素・ビタミン・ホルモン等、様々な
 代謝産物が存在しています。それらの出現状況などから、消化器系・循環器系・泌尿器系・内
 分泌系・神経系・免疫系・代謝系などの多くの臓器の機能異常や病態を知ることができます。
 これらの検査データを臨床検査情報処理システムにて管理し、診断・治療の情報を、電子カ
 ルテシステムを通じて提供しています。また、診察時に当日の検査結果をもとに医師の診断が
 できるよう、30分から1時間以内の至急検査へ対応しています。
 当院の測定項目及び基準値については、こちらをご覧ください。

【当院で使用している機器】

 生化学自動分析装置    全自動免疫測定装置    血球計測装置     全自動輸血検査システム
   ZS-050        HISCL-5000       DxH800       ORTHO VISION

① 生化学検査
 主に、血液・尿中の蛋白質・脂質・酵素・電解質等の検査を行います。
 AST(GOT)・ALT(GPT)・LDH・γ-GTP等の肝機能検査、BUN・CRE・電解質等の腎機能検査、
 総コレステロール・中性脂肪の脂質検査、血糖・HbA1c・インスリン等の糖尿病検査、TSH・
 FT3・FT4等の甲状腺ホルモン検査、CEA・CA19-9等の腫瘍マーカーの検査を行っています。
② 免疫血清検査
 免疫グロブリン・リウマチ因子やアレルギー関連、B型肝炎・C型肝炎・HIV・インフルエンザ・
 アデノ・RS・新型コロナウイルス・溶血性レンサ球菌等の感染症関連の検査を行っています。
③ 血液・凝固検査
 血液中の成分である赤血球・白血球・血小板等の数や細胞の異常を確認して貧血や白血病等を
 判定する形態学的検査と、出血傾向や血栓の有無の凝固検査を行っています。
④ 輸血検査
 輸血を受ける方の血液型(ABO・Rh)を確認してから血液製剤を用意し、血液製剤とご本人の
 血液が適合するかを交差試験(クロスマッチ試験)で確認して安全な輸血を行っています。
⑤ 一般検査
 尿検査は、蛋白・糖・潜血等を調べる定性検査と、赤血球・白血球・上皮細胞・細菌等を顕微鏡で
 観察する形態検査(尿沈査)から成り、腎臓・尿路系疾患はもとより全身性疾患のスクリーニングに
 欠かせない検査です。また、便の検査では消化管の出血等の検査を行っています。
 その他、髄液・関節液・腹水・胸水等の穿刺液の検査を行っています。
⑥ 細菌検査
 【外注検査】
 一般細菌、食中毒関連菌(サルモネラ・赤痢・エルシニア・腸炎ビブリオ・コレラ・黄色ブドウ球
 菌・カンピロバクター・O-157大腸菌等)、真菌、抗酸菌等の検出を行っています。
 【院内検査】
 各種染色、顕微鏡検査、便ノロウイルス抗原・ロタウイルス抗原・アデノウイルス抗原・便CD抗原
 検査等を行っています。


生理検査部門
 生体内の生理現象を電気的・物理的にとらえ、その変化を記録し分析します。
 主に、女性技師が対応しております。


  超音波診断装置          乳腺超音波検査           心臓超音波検査
  ARIETTA S70

① 安静時心電図
 不整脈や狭心症、心筋梗塞、心肥大等の診断に用います。
② 運動負荷心電図
 マスターテスト(階段の昇り降り)、エルゴメーター検査(自転車をこぎながら心電図と血圧を記
 録)を行います。労作性狭心症、身体活動・運動中や運動後の不整脈や血圧異常の診断に用います。
③ ホルタ―心電図検査
 24時間の心電図を記録し、不整脈や狭心症の診断に用います。 
④ CVR-R自律神経検査
 主に糖尿病の自律神経障害の検査に用います。
⑤ 超音波検査
 乳腺・甲状腺(良性および悪性腫瘤・その他異常所見の有無)、頸動脈(動脈硬化等による血管の
 詰まりや血流)、心臓(弁を含めた心臓の動き)を画像として捉え検査します。また、女性技師による乳がんドック(乳腺超音波検査)行っております。詳しくはこちら
⑥ 血圧脈波検査(ABI/CAVI)
 四肢の血圧や血流波形を計測することにより、動脈硬化等による血管の詰まりや硬さを調べ、
 おおよその血管年齢を報告します。脳ドックの項目にも含まれております。詳しくはこちら
⑦ 肺機能検査
 肺活量や気道抵抗等の肺の機能を検査します。
⑧ 誘発筋電図検査(MCV)
 上肢の運動神経を電気刺激し、神経の反応を検査します。
➈ 呼気一酸化炭素検査
 禁煙を目的とした検査で、呼吸時の一酸化炭素濃度を調べます。